2011年12月14日
グロテスク(桐野夏生)
意外に興味深いかもと思ったのは、チャンの境遇の話の部分だ。
中国の内陸部から広州へ出る汽車の中の話や、日本へ密航してきた部分の話は、僕があまりにも知らないだけだったかもしれないが興味深く読んだ。
チャンがユリコと出会い、殺害するに至る過程があまりにもあっけなさすぎる印象を受けたが、ユリコのあのような冷淡な態度は案外リアリティがありそうだ。
まだ読んでいる途中だが、登場人物一人一人の境遇を丁寧に読み進めようと、文庫の下巻に入ってから思った。
ストーリーだけを追ったり、ワイドショー的な関心だけで読まないようにしたい。
Posted by なみログ at 20:23 | 文学(日本)